2019/06/11 超歌手大森靖子2019 47都道府県TOUR"ハンドメイドシンガイア"@甲府KAZOO HALL

大森靖子さんがこの6月からスタートしている47都道府県ツアーの3日目、山梨・甲府でのライブに行ってきた。このツアーは大森さんが今年メジャーデビュー5周年であることを受けて開催されているもので、11月まで5ヶ月以上かけて文字通り47都道府県でライブを行う大規模なツアーである。僕はツアー初日である6月5日の横浜公演も観に行っており、甲府公演は今回のツアーでは2度目のライブとなる。今回のツアーは基本的にバンドセットでのライブだが、バンドの編成が新🌏z(シンガイアズ)と新⚫️z(シンブラックホールズ)の2パターン用意されており、ツアーの序盤はしばらく新🌏zの編成でのライブとなる。新🌏zは、昨年10月から12月にかけて行われたクソカワPARTYツアーと同じ編成で、メンバーはH Mountainsなどの畠山健嗣(G)、先月に惜しくも活動休止を発表したきのこ帝国のあーちゃん(G)、sugarbeans(Key)、Maison book girlなどを手掛けるサクライケンタ(Hyper)、えらめぐみ(B)、凛として時雨ピエール中野(Dr)という布陣だ。

初日の横浜公演の感想は大森さん本人にツイッターのDMで送ったのだが(大森さんはツイッターのDMを開放しており、誰でも自由にメッセージを送ることができる)、今回の甲府公演に関してはライブ以外にも個人的な出来事や思うことが色々とあり、それを全て大森さんに送りつけるのは憚られたのと、あまりにも長文になってしまいそうだったこともあり、せっかくなのでブログを書くことにした。僕の甲府に対する思い入れというのは、大森さんのライブに本格的に足を運ぶようになったばかりの時期である3年前の6月に行われた“ハミングバード爆レス歌謡祭”の甲府公演を観に行ったことである。偶然にも今回の47都道府県ツアーの甲府公演が行われた6月11日は、そのハミングバード爆レス歌謡祭の甲府公演が行われた日と同じだったことをツイッターで知り、自分の写真を見返してみると確かにその通りだった。

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僕にとってこのハミングバード爆レス歌謡祭の甲府公演は、桜座という趣のある会場で大森さんがお客さんからのリクエストで朝+を歌ったり、客席に乗り込んできてお客さんの至近距離で歌ったりと特別感のあるライブだったことが印象に残っているが、そのライブ後に初めて大森さんファンの飲み会に参加させてもらい、大森さんファンの知り合いが増えるきっかけになった日でもある。その飲み会は大森さんのTO(トップ・オタ)と言われているさいとうさんが企画してくれたもので、極度の人見知りである僕としては相当な勇気を振り絞って参加したいと手を挙げたのだが、あの時に行動を起こさなかったら当分の間しなもんさんだけが知り合いという状態が続いたと思うので、当時の自分をよく頑張ったと褒めてあげたい。それでも結局は飲み会の場で人見知りを発動してしまい、近くにいた人達には申し訳ないくらい大人しくしていた記憶があるが、今だにその飲み会に参加していたメンバーは全員覚えているし、そのうち何人かは全くかほとんど会わなくなってしまったけど、どこかで元気にしていたら嬉しいと無責任だけど割と本気でそう思う。一方で半分以上の人とは今でもしょっちゅう会えているけど、それはもう会いたくても会えなくなってしまった人のことを考えると当たり前のようで奇跡的なことなのかもしれないと思う。そんなことを考えていると、やはりもう一度甲府に足を運びたいという思いに駆られてしまい、ライブ前日に遠征することを決めて甲府公演のチケットを取った。

ライブ当日は最近勤め先で導入された在宅勤務を利用して自宅で仕事をしつつ、この日がフラゲ日だった大森さんのRe:Re:Loveを宅配便で受け取った。働き方改革様々である。早速Re:Re:LoveのCDを取り込み、せっかくだと思いRe:Re:Loveとセットで買った銀杏BOYZ峯田和伸さんが描いた大森さんのイラストのTシャツに着替えてライブに行くことにした。どうせなら甲府でライブ前にご飯を食べたいと思い、14時半頃に一旦仕事を切り上げて自宅を出発し、電車の中で残っていた急ぎの仕事を片付けて、17時過ぎに甲府へ到着した。山梨名物であるほうとうは以前訪れた際に食べたので、今回は別の名物である鳥もつ煮を食べようと思い、事前に調べて見つけておいた甲府駅前にある奥藤本店というお店に入った。鳥もつ煮はおつまみというよりご飯が進むおかずという感じで、クセのあるモツと甘辛いタレのバランスが絶妙な飽きのこない味で美味しかった。

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お腹も満たしたのでこの日の会場であるKAZOO HALLへ向かおうとしたところ、甲府駅から会場近くまで行くことのできる身延線がトラブルで遅延しているようだったので、まだ時間に余裕はあったため会場まで歩いて向かうことにした。この日はライブ終了後に会場から甲府駅まで走って戻る予定だったので、道のりを確認しておく意味ではちょうどよかった。というのもこの日は翌日も仕事があるので日帰りをしようと考えていたのだが、甲府駅から東京方面への終電は21時36分発で、ライブが19時に始まって21時に終わるとした場合に、終電に間に合うように甲府駅へ戻るためのちょうどいい時間の電車やバスが無かった。Googleマップで調べると甲府駅と会場との距離は約4kmあり、徒歩だと約50分かかるということだったので、会場から駅まで30分で戻るためには走るしかなかった。会場に着いてからタクシーを呼ぶという選択肢があることを知ったのだが、案外こういった無意味なチャレンジをするのが嫌いではないのと、既に走る気満々だったのでタクシーを呼ぶのはやめておいた。

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会場の中へ入ろうとした時、ちょうどカメラマンの二宮ユーキさんに連れられて会場の入り口から出てきたゆるナナちゃんと遭遇した。ゆるナナちゃんとは、いつも大森さんのライブを見守っているマスコットキャラクター的存在であるクマのナナちゃんのゆるキャラで、前回のツアーから会場に登場してライブに来たお客さんを楽しませている。

ゆるナナちゃんとは前回のツアー以来の再会だったが、全会場でチェキを撮っていた僕のことを覚えてくれていたようで、僕を見つけると猛ダッシュで駆け寄ってきて体当たりを食らわせる手荒い歓迎をしてくれて嬉しかった。フロアに入ったのはライブ開始10分前くらいだったが、お客さんの入りは6,7割という感じだった。この日の会場のキャパは300人とのことなので後から来た人達も含めると200〜250人の間くらいの人数だったと思う。普段東京で見るライブよりもゆったり見ることができたので、今後も平日の地方公演は狙い目だと思う。一方で、ライブを見終わった後にはこれだけのライブをこの人数しか目撃していないのは余りにもったいないし、せっかく今回のツアーは半年近くかけて行われるのだから、どうにかしてこのライブの良さを伝えて一人でも多くの人に来てもらえる手段を講じることができないものだろうかと思う。

フロアに入ると後方に肉野菜さんがいたので声を掛けて雑談していたところ、めこさんがチケットを失くしたらしいという話になり、既に開演間際であるにも関わらず姿を見せていなかったので2人で心配していた矢先に、汗だくになっためこさんがフロアに駆け込んできた。話を聞くと会場近くのホテルから歩いて来る途中でチケットを落としてしまったとのことで、しかも良番だったらしいのでかなり落ち込んでいたが、当日券があったのが不幸中の幸いだった。僕は「後で振り返ればいい思い出になりますよ」などと適当なことを言って励ましたが、いざライブが始まると隣でめこさんが何事も無かったかのように全力でライブを楽しんでいたのでほっとした。途中まで僕の前にいた肉野菜さんも声を出したり拳を振り上げたりしながらライブを観ていて、僕は感情をあまり表に出せないタイプなので2人を見ながら羨ましいと思いつつ、そういえば自分の好きな人達にはライブを心の底から楽しそうに見るという共通点があるなということに気付いて一人ほくそ笑んでいた。この日のライブのセットリストは以下のとおり。

 

SE:ラララのピピピ(道重さゆみ

VOID

非国民的ヒーロー

マジックミラー

イミテーションガール

ZOC実験室

JUSTadICE

7:77

family name

Re:Re:Love

デートはやめよう(ギター弾語り)

ミッドナイト清純異性交遊(ギター弾語り)

M(sugarbeansキーボード伴奏) 

死神

あまい

TOKYO BLACK HOLE

音楽を捨てよ、そして音楽へ

LOW hAPPYENDROLL --少女のままで死ぬ--

 

アンコール

オリオン座(お客さん合唱)

みっくしゅじゅーちゅ

絶対彼女

 

ファンクラブイベントでの大森さんの入場曲でもある道重さゆみさんのラララのピピピをSEにして大森さんとバンドメンバーが登場した。大森さんはきゅるきゅるの時の黒の縷縷夢兎の衣装と、その下に峯田さんの大森さんイラストTシャツの襟や袖をリメイクしたものを着ていた。この日の一曲目はVOIDだったが、この曲でライブを始めたことは今までなかったのではないかと思う。出だしから「おっ」と思わされる展開だったが、さらに驚いたのは3曲目にマジックミラーを演奏したことだった。今までバンド編成のライブではマジックミラーは本編の終盤やアンコールでの「トドメの一曲」として歌われてきたが、その曲を序盤に持ってきたのが単純に意外だったのと、これまでのようにライブの終盤で色々な感情の波を乗り越えた後に聴くのとは違って、まだ気持ちがまっさらに近い状態で聴くと曲の持つエネルギーがよりダイレクトに心に伝わってくるようで新鮮な感覚だった。考えてみればマジックミラーを何番目に演奏しなければいけないという決まりはない訳で、それは他の曲についても同様だ。何の曲を演奏するかという軸だけでなく、どの順番で演奏するかという軸でも様々な変化を生み出せる可能性があると思うと、今後の各公演がどのようなセットリストになるかがより一段と楽しみになる。マジックミラーを3曲目に歌った別の意味としては、序盤にこの強力な手札を切ってもライブを成立させられるだけの楽曲がこの5年間で増えたということだろう。イミテーションガールは今回のツアー初披露だったが、前回のツアーまでセットリストのレギュラーメンバーだったので意外な感じがする。その後のZOC実験室~Re:Re:Loveは今回のツアーのセットリストの常連となりそうな楽曲達だ。ZOC実験室は前回のツアーにおいてクソカワPARTYのアルバムから唯一演奏されていなかった曲(特定のバージョンに収録されている黒姫やSEIKO Uなどの弾語り曲を除く)で、ZOCのライブで観た時にとてもライブ映えする曲だと思っていたので今回のツアーでセットリストに組み込んでくれたのは嬉しい。クソカワPARTYのアルバム収録曲はライブで見て好きになったものが多く、今さらながら良い作品だったのだと思うし、今年はまた何かしら新しいアルバム音源のリリースがあるのかは気になるところだ。JUSTadICEは大森さんの叩きつけるように畳み掛けるボーカルが超絶格好良く、間違いなく今回のツアーでのハイライトになり続けるであろう曲だと思う。大森さんは少し前から喉の調子があまり良くなさそうで、この曲でも所々歌い辛そうにしているように感じたが、それでも全力で歌い切る気迫に唯々圧倒された。ここでナナちゃんのMCが入り、「山ナナしのみんな~」とか山梨出身のバンドであるレミオロメンにちなんで「こナナ~!雪~!」といったご当地ネタで会場を沸かせていた。そしてこの日のライブの2日前に大森さんが峯田さんと一緒にRe:Re:Loveを共演したNHKのシブヤノオトでの放送事故の話や、大森さんが飛び蹴りすることは峯田さんに事前に伝えておらず、何日も前から「僕より僕を覚えてる君のこと」の「と」で蹴るシミュレーションをしていたという話をしていた。それからイミテーションガールの「ぼくがブサイクな卒アル」という歌詞を受けて卒業アルバムの話になり、サクライケンタさんの友達の弟が大森さんの小学校の同級生で、大森さんの卒業アルバムの写真を入手して大森さんに送ってきたという話をしていた。和やかな雰囲気のMCを終えると、ゆるナナちゃんをステージに呼び込んで7:77でライブを再開した。続くfamily nameは個人的にJUSTadICEと並ぶ今回のツアーの見所の一つだと思う。音源を聴いた時はZOCの個性的なメンバーが歌うからこそ良いのだろうと思っていたが、大森さんがバンドセットで歌うfamily nameはまた別物で、別次元の良さがある。とは言えZOCのfamily nameでも僕は大森さんのボーカルパートが好きなので、ただ単に大森さんの歌声が好きなだけなのかもしれない。弾語りパートに入る前の最後の曲は最新シングルのRe:Re:Loveで、この日の大森さんの腕には遠目から見ても分かるくらいの大きな痣があり、恐らくMCでも触れていたシブヤノオトで峯田さんと歌いながらもみくちゃになった時に出来たものだと思うが、Re:Re:Loveの歌詞である「夏に似合う痣」そのままだったし、それが峯田さんとぶつかり合った時にできたものだというのが出来過ぎだと思ったが、そうやってできた大森さんの腕の痣は尊いものにも愛おしいものにも感じられた。

今回のツアーでは今年リリースされた新曲がライブの核となっていて、それが「新曲だから」ではなく「今の大森靖子を一番表現できる曲だから」と感じられ、最新のライブが最高を更新し続けるような内容になっていることがファンとしては嬉しい。

中盤の弾語りパートでは大森さんとsugarbeansさん以外のバンドメンバーが一旦退場し、今回のツアーで初披露となるデートはやめようとM、弾語りとしては初となるミッドナイト清純異性交遊が演奏された。この日のミッドナイトはバンドメインのライブの中での弾語りということも影響したのか自分でもよく分からないが、妙に感動して泣きそうになってしまった。歌い終わった後のMCで大森さんは、ミッドナイトとRe:Re:Loveは今までの自分の思い入れとかを込めて作ったラブソングだけど、それをライブで歌うことで新たな出会いやストーリーが生まれたりして意味が変わったりするし、Re:Re:Loveは作ったばかりだけどミッドナイトはずっと歌ってきた曲で、オタクとキスして炎上した時も炊飯器でご飯を配った時も出囃子に使っていて、そうやって出会いがあって色んな愛情が入ったこの曲を、Re:Re:Loveと共にこれからも生きて更新していきたいし積み重ねていきたい、といったことを話していた。今回のツアーでは新曲がライブのハイライトになっているとこれまで書いてきたが、この日はマジックミラーやミッドナイトといったこれまでの大森さんの代表曲の素晴らしさも改めて認識した。その理由がこの大森さんのMCに凝縮されていると思った。

弾語りパートが終了するとsugarbeansさんが死神の演奏を始め、再びバンドメンバー全員がステージに登場した。死神は前回のツアーでは本編ラストに演奏されていたこともあり、フィナーレを飾るクライマックス感のある演出だったが、今回のツアーでは大森さんはより自由に歌詞を変えたりしながら歌っていて、僕が見た一週間前の横浜公演とこの日のライブを比べても大きく印象が違った。「さぁ反旗を翻せ」の部分も、横浜公演では前を睨みつけながら刃物を突き立てるような勢いで言っていたのが、この日は虚勢を張っているような、半ば諦めているような笑みを浮かべながら言っていて、別人格が憑依しているのではと思えるほどだった。また、前回のツアーでは音源に近いアレンジでの演奏だったが、今回のツアーでは昨年2月の銀杏BOYZとの2マンライブでバンド編成での死神が初披露された時のアレンジでの演奏になっている。演奏が途中までsugarbeansさんのキーボードのみのため、大森さんの感情表現や歌詞を変えて歌うのがより際立つ演出になっている。もしかすると47都道府県ツアーで一番化ける可能性があるのは死神かもしれないと思うので、これから各公演でどのように歌われるのか、どのような変化を見せるのかに注目していきたい。それから終盤はあまい、TOKYO BLACK HOLE、音楽を捨てよ、そして音楽へと続き、本編最後の曲は横浜、柏に続いてLOW hAPPYENDROLLだった。平賀さち枝さんのパートをギターのあーちゃんが歌っているのだが、これが驚くほどハマっていて、大森さんも最初に聴いた時はさぞかし驚いたのではないかと想像するほどだ。あと決して明るい歌詞ではないのに全体に漂う幸福感のちぐはぐさが好きで、エンドレスダンスと似たものを感じる。

本編が終了して大森さんとバンドメンバーが一旦退場している間、会場内にはオリオン座の音源が流れ、横浜公演では無かったがお客さんにオリオン座の歌詞のプリントが配られ、自然とお客さんが皆で合唱する流れになる。ふといつか日本武道館のライブで1万人のお客さんがオリオン座を合唱したら感動的だなと思い、でも今回の47都道府県ツアーの動員を合わせたら1万人は優に超えると思うので、47都道府県分集めたらそれは実質武道館だななどと意味は無いがそんなことを考えた。大森さんの武道館でのライブは観たいと思うが、大森さんには焦らずに然るべきタイミングでやってほしいと思っている。アンコール代わりのオリオン座の合唱が終わると、大森さんは縷縷夢兎の衣装を脱いで峯田さんイラストのリメイクTシャツだけの格好で再び登場した。アンコール1曲目は最近お気に入りだというみっくしゅじゅーちゅで、この曲は意外な気がするが横浜、柏に続いて3公演連続で歌っており、個人的にも横浜公演で聴いた時にとても良かったので再び聴けて嬉しかった。確かにみっくしゅじゅーちゅはこれから夏に向かっていくこの時期にピッタリの曲だし、今回のツアーは季節としては初夏から晩秋にかけて行われるので、その移り変わりに応じたセットリストの変化などもあるかもしれない。最後の絶対彼女では「鼠蹊部!」「何分?」「どこが好き?」といった自由なコールアンドレスポンスをして楽しい雰囲気の中でライブが終了した。

ライブが終わって時計を見ると既に21時を過ぎていたので、慌ててあさみさんのスタンプラリーだけ済ませて会場を後にした。幸いにも雨は降っておらず、街灯の少ない夜道をひた走って30分ほどで甲府駅に着き、何とか終電に間に合った。タクシーで先に駅に着いていた肉野菜さん、こーへいさん、かんがるーさん、超ドラちゃんさんと合流して一緒に帰った。帰りの電車の中で肉野菜さんとお互いの仕事のことや音楽のことなど色々と話したのだが、肉野菜さんとは意外と一対一できちんと話したことがなかったので、こうした機会にゆっくり話すことができて嬉しかった。この日はライブはもちろん楽しかったが、会場まで歩いて行った時に見た風景とか、めこさんチケット紛失事件とか、夜道をダッシュしたりとか、皆で一緒に喋りながら電車で帰ったりとか、こういうのが遠征の醍醐味だったことを思い出させくれた。そういえば3年前も甲府での飲み会の後は終電間際で帰ったことを思い出して、あれから色々な出会いや別れがあって、僕自身も色々な事があったけど、大森さんをきっかけに繋がった縁は大事にしていこうと改めて思ったり、大森さんのライブを観ると毎回こうやって溢れるくらい色々なことを感じたり考えさせてくれたりするのが好きで、だからその機会を一回も逃したくなくて大森さんのライブにツアーを全通するほど行っていたのだということも思い出したりした。今回のツアーは元々2,3箇所しか行かないつもりだったが、横浜と甲府でのライブを見て今回のツアーは行くべき現場だと思ったし、やっぱりその日その場でしか見られない大森さんのライブを出来るだけ目撃しておきたいから、自分のやるべきこととのバランスを図りつつ都合がつく限り観に行きたいと思う。

最後に月並みだが今の大森さんのライブをどうか一人でも多くの人に見てほしいと思う。特にまだ大森さんのライブを観たことがない人や、日々に何か違和感や生き辛さを感じている人にこそ観てほしい。実際に僕がそうであるように、大森さんはクソみたいに思える自分をそれでいいんだよって肯定してくれて、クソであることはすぐに変えられないかもしれないけど、それでもクソなりに人生を少し頑張って生きてみようという勇気を分けてくれると思うから。まだまだ大森さんの47都道府県ツアーは始まったばかりなので迷っている方はぜひ。